〈ポストコロナ時代の音楽活動-アジア〉 Vol.3

マカオからのレポート

 マカオ特別行政区政府は、2020年3月以降、コロナウィルスのパンデミックな広がりを封じ込めようと、教育機関、カジノを含む娯楽施設、公共サービスを一時的に閉鎖し、業務を制限しました。 陽性例は46例でしたが、すべて回復しました。 マカオでのパンデミック状況が制御可能であったことに感謝しています。

 感染が広がっていたときには、マカオ・ユース・シンフォニー・オーケストラ(以下MYSO)のリハーサルは停止していました。コロナウィルスによる未曾有のパンデミックの影響で、予定していたコンサートが全くできない状況になってしまいましたが、それでも、オンラインレッスンは実施していました。

 6月に学校の再開と同時にオーケストラの練習も再開されました。 しかし、6月末のマカオ文化センターでの公演に向けて、時間との戦いとなりました。 しかし最後私たちはそれを乗り越え、2020年6月28日にMYSOのオープニングコンサートを開催しました。 また、その様子をFacebookでライブストリーム放映しました。
是非、下記のサイトを御覧ください。
https://www.facebook.com/MacaoYouthSymphonyOrchestra/

 私たちにはマカオ特別行政区政府のパンデミック対策のために、体温測定、マスクの着用が義務付けられています。私たちのウィンドセクションのすべてのプレーヤーは、リハーサルやコンサートに参加する前にPCR検査を受けなければなりません。また、コンサート会場では、演奏者と観客のために、手のアルコール消毒の提供、ホールでは、距離を保ち、人混みを避けるために、客席を1080席から373席に減らしました。

「希望を灯しつつ、逆境の中を歩む」

 第11回MUSIC SEEDINGSはMYSOのコンサートシリーズの一つで、2020年7月18日~19日にマカオ文化センターで2回のコンサートを開催しました。初心者、学校のバンドやオーケストラのための演奏プラットフォームを提供し、音楽を社会や家庭と共有することを目的とする音楽教育推進活動です。 今年は演奏の形態が変わり、これまでのような初心者や学校の参加は少なく、MYSOの中心的なメンバーが四重奏、五重奏、八重奏、弦楽合奏などの演奏会を行ってくれました。 また、MYSOジュニアオーケストラ、MYSOコンサートバンド、マカオ培正中学校*(Pui Ching Middle School Macau)の弦楽オーケストラも参加しました。

*マカオで言うところの中学は、日本の高校にあたります。